今回は背景イラストレーターの有馬憲吾さんによる『意外と種類がある!?煙の描き方を解説【iPad│Procreate】』の動画を元に、「ゆらめく煙」と「重い煙」の描き方をご紹介。
使用しているのはiPadと有料のイラスト制作アプリのProcreateです。
ご紹介する煙の描き方はCLIP STUDIO PAINTやPhotoshop、無料のお絵描きアプリでも応用できます。どんな背景イラストにも活用できる方法となっていますので、是非参考にしてみてください。
▼目次
煙を描くポイント
色を考える
形を考える
ゆらめく煙の描き方
1.煙の流れとなる芯を描く
2.指先ツールでぼかす
3.芯を追加してぼかす
4.煙の密度を調整する
煙を描くポイント
色や形は印象を左右する大切な部分です。煙の特徴を押さえてイラストに活かしていきましょう。
色を考える
煙突から白い煙が上がっていれば順調に稼動しているイメージがありますよね。反対に、黒い煙が上がっていれば危険なイメージが伝わります。
煙の色は、水蒸気を含んだ白い煙、炭素の微粒子を含んだ黒い煙。また、ファンタジー要素のあるイラストでは紫や黄色などの煙もあります。場面と雰囲気によって色選びをしていきましょう。
形を考える
煙を横になびかせると、強い風が吹いていることが伝わりますよね。このように、煙の形だけで情報を伝えることができます。
煙は空気より重い特徴がありますが、空気の熱に影響を受けて向かう方向が変わります。
暖かい空気は上に向かう特徴があり、『燃焼によって発生する煙』も空気の流れにより上に向かいます。
反対に、ドライアイスから発生する煙は下に溜まりますよね。空気より重い二酸化炭素によって『空気中の水蒸気が冷やされて発生する煙』のため、下に溜まる煙になっています。
ゆらめく煙の描き方
1.煙の流れとなる芯を描く
まずエアブラシで大まかな煙の流れを描きます。
2.指先ツールでぼかす
Procreateの「指先ツール」は選択したブラシの特徴で色を伸ばすことができます。
今回は硬めのブラシを選択し、煙の芯を削るようにぼかし、さらにエアブラシで周囲をぼかしました。
3.芯を追加してぼかす
同じように芯を描き、指先ツールでぼかして煙のボリュームを出します。
4.煙の密度を調整する
柔らかなブラシでもやのかかった煙を描き足して調整しました。
おまけ:色に変化を出す
芯の色を変えたり色の組み合わせで独創的な煙も描けます。
重い煙の描き方
1.シルエットを描く
まず硬いブラシで大まかに煙の形を描きます。
2.陰影を出す
光源を意識して、光の当たる部分に濃い灰色で立体感を出します。
3.煙の端を散らす
シルエットを描いたレイヤーの下に新規レイヤーを作成し、硬めのブラシで『散らす煙』のベースを描きます。同じ硬めのブラシを選択し
「指先ツール」で煙を散らして完成です。
あとがき
今回は「ゆらめく煙」と「重い煙」の描き方をご紹介しました。イラストのシチュエーションに合わせた煙の色や形は情景を伝える重要なポイントになります。是非背景イラストを描く参考にしてみてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
さらに詳しく学びたい方は解説動画をチェック!
こちらの動画では、実際にブラシで煙を描く工程をみることができます。煙のぼかし方や散らし方などを含め、より理解を深めたい方は是非ご覧ください。
記事元の作者:有馬憲吾
背景イラストレーターとしてYouTubeにてお絵描きに役立つ情報を発信しています。
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