iPadとProcreateで描く!地面の描き方のコツ

iPadとProcreateで描く!地面の描き方のコツ

これまでにiPadとProcreateを使って、様々な自然物の描き方についてご紹介しました。

 

 

木、岩、空、雲の配置と続き、今回は地面の描き方について背景イラストレーターの有馬憲吾さんが解説。

 

荒地と草地の描き分けも含めて、地面を描けるようになりましょう。記事の最後には詳しい動画解説があるのでチェックしてみてください。今回も使用する機材とアプリはiPadとProcreateです。考え方を応用し、CLIP STUDIO PAINTやPhotoshopを使って描くことも可能です。

 

▼目次

荒地の描き方

 グラデーションで地面を塗る(エアーブラシ>ソフトブラシ)

 テクスチャを入れて、地面の質感を出す (描画>ブラックバーン)

 小石を描き方(描画>ブラックバーン)

芝生の描き方

 レイヤー構成

 グラデーションで地塗り(エアーブラシ>ソフトブラシ)

 テクスチャを入れて、草むらを入れる (描画 > ダブレイク)

 細部の葉の描き方(カリグラフィ>水彩ペン)

 荒地を描き足す(カリグラフィ>水彩ペン)

 

 

荒地の描き方

地面の塗り方

△今回作成する画像のサンプル

グラデーションで地面を塗る(エアーブラシ>ソフトブラシ)

地面の塗り方

レイヤーを用意して、長方形の選択範囲で描く範囲を決めます。ブラシはエアーブラシ>ソフトブラシを使用し、色はサンプル画像からとりました。

 

大きめのブラシを使って、一色で塗りつぶしたあと、レイヤーにアルファロックを適用しましょう。これで塗った色が長方形からはみ出さないようになります。

地面の塗り方

サンプル画像から、色をとって、奥を明るく塗ります。

地面の塗り方

ブラシの不透明度を下げて、奥に行くほど明るくなるグラデーションを作成します。これでベースとなる地面が塗り終わりました。

テクスチャを入れて、地面の質感を出す (描画>ブラックバーン)

地面の塗り方

新しいレイヤーを上に作成して「マスクをクリップ」を適用します。これで、下のレイヤーから色がはみ出ないようになります。

 

使用するブラシは、描画>ブラックバーンです。ブラックバーンはざっくりしたタッチが出るブラシなので質感表現に適しています。

地面の塗り方

奥から手前にかけて、テクスチャを入れていきます。色は塗りたい部分の少し手前(少し暗い色)から取りに行きました。

地面の塗り方

不透明度を下げて、筆圧軽めで横にブラシを滑らせます。中間の色をスポイトでとって境界をなじませます。一番下には、少し濃い色を追加しました。

 

これで、ざらついた地面の質感を表現できました。

小石を描き方(描画>ブラックバーン)

地面の塗り方

新規レイヤーを作成します。ブラシサイズを小さくして、不透明度を上げます。色はサンプル画像からとりました。

地面の塗り方

石を置きたい場所に影を落として、指先で伸ばします。地面の明るい部分から色をとり、小石の光が当たっている部分を描きます。

地面の塗り方

ブラシの不透明度を下げて、少し暗い色で小石の暗い部分を描きます。明るい部分の色を調整しました。

 

これで小石の部分が描けました。荒地の完成です。

芝生の描き方

レイヤー構成

地面の塗り方

△今回作成する画像のサンプル

 

レイヤー構成です。一番下のレイヤーから並べています。

  • 地塗り(グラデーション):エアーブラシ>ソフトブラシ
  • 草むらのテクスチャ:テクスチャ>ダブレイク
  • 草の細部:カリグラフィ>水彩ペン

※好みで、先ほど描いた荒地を部分的に加えます。

グラデーションで地塗り(エアーブラシ>ソフトブラシ)

芝生の描き方

荒地と描いたときと同様に、エアーブラシ>ソフトブラシで緑一色に塗ります。レイヤーにアルファロックを適用し、透明部分を保護しました。

 

今回は奥に、空を描くので上に少しだけ青い部分を作ります。芝生は、奥に行くほど緑は薄くなります。手前は少し黄色みがかかった明るい緑です。ブラシの不透明度を下げてグラデーションを作りました。

 

緑の色は、季節によって黄色みが強かったり青みが強かったり変わります。実際の芝生を見てみると、色味がよくわかりますのでぜひ参考にしてください。

テクスチャを入れて、草むらを入れる (描画 > ダブレイク)

芝生の描き方

新規レイヤーを上に作成し、マスクをクリップします。ブラシは、描画>ダブレイクです。ざらついたタッチを活かして塗っていきます。

 

草むらを塊で捉えていくことで、メリハリがついた画面になります。

芝生の描き方

草むらの塊は遠近法を意識して描きましょう。奥に行くほど小さいブラシを使います。一番奥は、点々と入れるくらいでちょうどよいです。あまりにも均一に入れてしまうと、不自然なので時々は左右反転しながら確認しましょう。色は地塗りよりも少し濃い色を使います。

細部の葉の描き方(カリグラフィ>水彩ペン)

芝生の描き方

使用するブラシは、カリグラフィ>水彩ペンです。草むらの塊の色の濃い部分から、同じ色ではみ出る感じで描いていきます。植物図鑑や写真の資料を見ながら描いていきましょう。リアルに表現したい場合は、より細かいタッチで描いてもよいです。

芝生の描き方

色の境い目から、生やすように草を描いて繰り返していくと草むらの塊が表現できます。

 

草の描写していないところもにも、少し草を生やすことで自然に見えます。奥には先ほどと同じように、点々を少し描き入れましょう。あまり奥まで描き過ぎると不自然になるので、控えめにします。

芝生の描き方

上から光を当たっている表現にしたいときは、葉に少しハイライトを入れます。特に朝は朝露が乗り、瑞々しい状態です。小さい花びらを入れてもよりリアルな表現になります。

荒地を描き足す(カリグラフィ>水彩ペン)

芝生の描き方

サンプル画像から色をとり、荒地を描いていきます。

芝生の描き方

荒地の奥側は草が生えている部分と段差があるため、少し影を入れます。気になる場合は色味を調整しましょう。

芝生の描き方

以上で完成です。

さらに詳しく学びたい方は解説動画をチェック

こちらの動画を見ると、ブラシでの彩色過程を含めた解説を見ることができます。より理解を深めたい方は是非ご覧ください。

記事元の著者:有馬憲吾

印刷会社を退職後、友人とデザイン会社を設立。現在イラストレーターとして活躍中。

 

モットー『なんでも楽しくやる』

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