色の微調整をしてイラストの雰囲気を変えてみた。- ゆめかわ、アンティーク風イラスト -
2020.04.21
イラストの色を塗った際に「なんだかワンパターンに感じる」「少し雰囲気を変えてみたい」と思ったことはありませんか?
今回は色調補正ツールの「色相・彩度・明度」を使用して、こちらのイラストをもとに色使いを少し調整して雰囲気を変える方法をご紹介します。CLIP STUDIO PAINTを使用していますが、他のペイントツールでも同様の機能はありますので、ご参考ください。
▼目次
ミステリアスに見せる場合は「モノトーン」「ビビットカラーでアクセント」「明暗差をしっかりつける」ことを意識して調整してみましょう。
線画色を乗算レイヤーでクリッピングして暗くしました。カゲレイヤーを非表示にして塗っていきます。
スカートの色を調整します。
彩度と明度を下げて(モノトーンに近づけて)、落ち着いた印象します。
ブレザーの色を調整します。彩度と明度を下げて、他の色も同様に調整します。
ミステリアスに仕上げる場合の下塗りが終わりました。
次はカゲ色を調整します。
まずはシャツのカゲ色を調整します。彩度を少し下げ、明度を大きく下げることでクールな印象になったと思います。
スカートのカゲ色を調整します。
彩度を少し下げて、明度を大きく下げることで、カゲがはっきりしてメリハリがついたと思います。他のブレザーなどの色も同様に調整します。
肌のカゲ色を調整します。
彩度と明度を大きく下げて、色相も大きく移動して紫系のグレーにすることでクールな印象になりました。
髪の奥の色を調整します。
彩度を大きく下げて、明度を少し下げることで落ち着いた印象になりました。
ピンクのブレスレットの色を調整します。
彩度を大きく上げて、明度を下げます。こちらのパーツはアクセントとして彩度を上げました。明度は少し下げると白い部分との対比で光っているように見えます。
黄色のブレスレットの色を調整します。
彩度を大きく上げて、明度を下げました。色相は移動させて少しオレンジ寄りにしています。
瞳の明るい部分の色を調整します。
瞳もイラストの中のアクセントの役割があるので、彩度を大きく上げます。これで目の印象がはっきりしたと思います。
瞳のきらめき部分の色を調整します。
こちらは彩度を大きく上げて、明度を少し上げました。目がキラッとした印象になったと思います。
一通り塗り終わりました。最後にもう少し調整します。
肌の色や髪の奥の色の明度を上げたりしました。
これで完成です。
通常との瞳の比較です。
瞳の彩度を上げたことによりキラッとした印象になったと思います。また、他のパーツの彩度が低いため、瞳に視線がいきやすくなりました。
通常との比較です。全体的に暗めの落ち着いた色になりました。カゲの明度が低いためイラストにメリハリがついたと思います。
アクセントとして(今回の場合は瞳とブレス)ビビットな色を入れるとより引き締まります。
色は少し調整しただけで雰囲気を変えることができます。
どんなテイストで塗るかを具体的にイメージしながら塗っていきましょう。コツとしてはまず基準となるものを、ひとつ塗ってからそれの雰囲気に合わせて(彩度感明度感、下塗りとカゲ色の関係などを意識して)他の色を決定していくといいと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
フリーのイラストレーター・漫画家。普段は講座と女の子描いてます。Youtubeでも動画上げてます。
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