知ってるだけで上手く描ける メイド服のコツ

知ってるだけで上手く描ける メイド服のコツ

yaki*mayuさんの新シリーズ、「知ってるだけで上手く描ける 服装のコツ」第2回。この講座ではいろんな服装を描く上で、「事前に知ってるだけで、作画力がアップする知識」を紹介していきます。

 

描き慣れない服装で悪戦苦闘されている方や、服装の作画をワンランクアップしたい方は、是非ご一読ください。今回は、不動の人気を誇るコスチュームであり、キャラクターの服装でもよく見かける「メイド服」のコツをご紹介したいと思います。

 

前回の「知ってるだけで上手く描ける 服装のコツ」第1回、「冬服のコツ」もぜひご一読ください。

▼目次
メイド服のコツ
 クシュッとした縫い目で柔らかさを演出
 フリルの立体感は控えめで
 編み上げの紐は太ペン下描きでラクチン
 チョーカーは首を描いてから円柱を意識
完成!

 

 

メイド服のコツ

それでは、今回のテーマ「メイド服のコツ」を見ていきましょう。

クシュッとした縫い目で柔らかさを演出

メイド服といえばヒラヒラのフリルやボリュームのあるギャザーのデザインが特徴です。はじめに、服を全体的にふんわりと柔らかい印象にするコツをご紹介します。


柔らかい印象を出すためには、服の縫い目をクシュクシュさせることでふわっとした生地の立体感を表現します。

 

このクシュクシュは、上の絵で描いたように「まっすぐな縫い目とシワの線」ではなく「ギザギザの縫い目にシワの線」で描くと、よりクシャっとした柔らかさがアップします。

フリルの立体感は控えめで

次にメイド服に欠かせないフリルについてのポイントです。

フリルの描き方を調べると上の図のような「フリルの描き方」がよく紹介されています。しかし、このように立体的な形状で全てのフリルを描いてしまうと、細かいフリルは少しゴチャゴチャした印象になってしまうことがあります。


ですので、「少し波のある程度の布に、シワの線を入れるだけ」の「凹凸の少ないフリル」を利用すると、バランスも取れてイラストが上手に見えるので大変おすすめです。

編み上げの紐は太ペン下描きでラクチン

次に、メイド服やロリータファッションのコルセットデザインでよく見られる「編み上げ」の描き方です。体型に合わせて紐を調節することで身体にフィットしたラインを作ります。

 

この「交差した細い紐」は、いきなり線画を描こうとすると、太さがばらばらになってしまったりバランスが悪くなったりしてしまいがちです。また、形が複雑なため、どう描いたらいいかも分かりづらいです。


このような時は太いペンなどで下描きをしてから線画を作成するととても簡単です。「左右どちらの紐が上に重なるか」を意識して作画しましょう。

チョーカーは首を描いてから円柱を意識

次に、チョーカー部分の描き方の紹介です。

チョーカーは、いきなり線画を描かずに、首を描いてから後付けするようにしましょう。この時、円柱を意識したアタリをとってから描くと、自然な形になります。付け襟タイプのものも同様に、首を描いてから円柱のアタリをとって着せてあげて下さい。

完成!!

これらを利用して、メイド服イラストの完成です!

 

布の縫い目のクシュクシュやフリル、編み上げやチョーカーなど、「知ってるだけ」「意識するだけ」でメイド服らしさがアップするポイントを紹介させていただきました。メイド服にも様々なバリエーションがあるので、今回紹介した中で自分のイラストで活用できそうな内容がありましたら是非使ってみてください。

 

このシリーズでは、一度読むだけで、その服装を描く時に思い出して活用できるようなテクニックをどんどん紹介していきます。次回も服装別の「作画ポイント」や「描く時のコツ」をご紹介しますので、是非見てください。

 

これからも頑張って、いちあっぷしていきましょう!それでは、ありがとうございました。

著・画 yaki*mayu

web: http://yakimayu.com
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フリーランスのイラストレーター。萌系イラストを中心に主にソーシャルゲームなどのキャラクターデザイン、スチル、カードイラストなどのお仕事をいただいております。晋遊舎「デジ絵の文法」「イラストレーションスーパーテクニック」での執筆、ホビージャパン「スーパーデフォルメポーズ集 ラブラブ編」でのコラムの担当など、絵の講師としても活躍させていただいています。