実は超カンタン!グラデーションツールを使った空の描き方講座
2016.10.17
今回は雲の描き方です。
空に浮かぶ雲は、決まった形がなくて自由ですよね。
そんな自由な雲を描くにはどうすればいいのでしょうか?
そこで、背景イラストレーターの有馬憲吾さんの「雲の描き方」をご紹介します。
今は上手く描けなくても、徐々に自分のテイストに合わせられるようにトライしてみましょう。
過去にご紹介した「空の描き方」「雲ブラシの作り方」からの続きとなっているので、まだ見ていない方はご覧ください。
最後には動画もあるので、記事で要点を掴んだあとに読むと理解に役立ちますよ!
「空の描き方」の記事で描いたように、グラデーションツールで上を「青」、下を「薄い青」に塗ります。
その上からソフトエアブラシ(不透明度50)で薄い青を塗りましょう。
今回はジグザグに雲を配置します。この置き方をすることで遠近感がついて自然な雲の流れを表現できます。
まずは、雲をどこに配置するのかのアタリを取ります。
普通のブラシで良いので雲の大きさを意識しながら、ジグザグに描きます。遠近感をつけますので、手前の雲は大きめ、遠方の雲は小さめに描きましょう。真ん中にも少し雲を描くと自然に見えます。
見栄えを良くするコツとして、ジグザグ線の上にも小さな雲を描いたり、雲の端を線に沿って伸ばしてあげると雲らしさが出てきます。
ジグザグ線を削って、雲の形を整えます。
削りに使用しているブラシは、有馬さんのオリジナルブラシです。有馬さんのブログからダウンロードできます。
そのブラシを使って雲の形を消しゴムツールで調節していきます。
空間が密集して見えるので、たくさんの雲が重なっているように描きましょう。
アタリが取れたので、雲のブラシを上から置いていきます。
不透明度はだいたい50%、70%、100%ぐらいに変えながら描いていきましょう。大きさも変えながら描いていくと自然です。
さまざまな雲ブラシを使うと表現にバリエーションが生まれます。
再び消しゴムツールで雲の形を調節していきます。このときのブラシは雲ブラシでも構いません。
先ほど有馬さんのブログからダウンロードしたブラシで雲の細部を描いていきます。
不透明度はだいたい50%ぐらいです。雲の端の部分や、中を足してあげると雲らしさが増します。
雲に影を入れるだけで、雰囲気がガラッと変わります。
中心から見上げているような絵なので、手前側の雲の影は大きめ、遠方の雲の影は小さめに影を描いていきます。
影の色は暗めの青を選択して、不透明度を下げて塗ると良いでしょう。
雲と空の境目の部分などに白を付け足していき、自然な雰囲気を出していきます。
これで完成です。
夕空にする場合は太陽の沈みを描く必要があるので、手前を暗めの青(暗めの空に)、遠方に太陽の色(日の沈み)を足してあげます。
太陽が遠方にあるので、雲の影の部分は太陽の色で塗ります。
遠方の雲は全体的に太陽の色で塗っても構いません。
さらに、太陽の色をスポイトし、雲の手前側に色を追加してあげると夕空らしさが引き立ちます。
雲の描き方は、
1.アタリを取る
2.雲を描く
3.削る、追加の繰り返し
という流れとなります。
夕空など、背景の様々な色の重ね合いは美しい描写を生みます。
例えば『君の名は。』『秒速5センチメートル』の監督である新海誠さんの背景は色数が多くて、背景の絵だけでもずっと見ていられる綺麗な背景です。
他にもジブリや草薙など、素晴らしい背景を描くプロダクションがありますので、背景を描くときは参考にしてみましょう。
今回の記事を詳しく学びたい方は、こちらの動画をチェックしよう!
印刷会社を退職後、友人とデザイン会社を設立。現在イラストレーターとして活躍中。
モットー『なんでも楽しくやる』
座右の銘『面白き事も無き世を面白く』
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