シズル感のある「とろけるチョコレート」のイラストメイキングです。
なめらかに溶けたチョコレートは、とっかかりが少なく描写が難しいです。今回はそういった所をわかりやすく順を追って説明していきます。
▼目次
1.アタリを描く
2.立体感を与える
3.質感を与える
1.アタリを描く
ざっくりとチョコレートのアタリを作ります。最終的に線は消すのでしっかりと描く必要はありません。資料を何種類か集めて、いいとこ取りをした形を目指しましょう。
ベース色を塗ります。明るい部分と暗い部分の中間となる、固有色を選択しましょう。
影色を塗ります。
こちらもベースとなる部分として、ざっくり描いておきます。ポイントは垂れてくる部分と、混ざっている部分をレイヤーで分けておくことです。
境目をはっきりさせて別々に描くことをオススメします。
2.立体感を与える
アタリの線を消します。
全体の濃淡をふんわりとつけます。つるりとした平面が多いので、筆跡をつけないようにグラデーションで塗ります。
グラデーションを削り、形をはっきりさせていきます。グルグルする凹凸を描いていきましょう。
明るい部分を描きます。今回の光源は左上奥です。
更にはっきりさせます。描いては削るを繰り返していきましょう。
3.質感を与える
もう一段階明るい色を乗せます。綺麗な面を作る為にふんわりと乗せます。
ふんわりと描いたものを削ります。
グルグルの影をはっきり描きます。影部分をくっきり描くことによって流れを表現できます。
影色の細かい所をしめます。段々形が仕上がってきました。
垂れてくる部分を描きます。今回は逆光気味なので暗めです。更に深みを出す為に、全体に固有色をオーバーレイでふんわりと乗せます。
垂れてくる部分の影を描きます。乗算などを使うと描きやすく、色味など調整しやすいでしょう。それと共に、明るい部分のディテールもはっきりとさせます。
ぼやぼやとした境目を整えます。ゆったりとした曲線を意識しましょう。
最後に、一番明るいハイライトで引き締めて完成です。
白は入れすぎ注意です。光の当たっている部分に少量使うことによって絵の質を上げてくれますが、入れすぎると光ではなく塗ってないように見えたり、ギラギラとクドく油ぎって見えてきてしまうので「もうちょっと入れたい!」と思う一歩手前でやめましょう。
まとめ
以上が、とろけるチョコレートの描き方でした。
先に書いたように、つるりとした広い面積部分は表現が難しいです。単調になりがちだし、なにより描くときの目印が無いのでどう描いていいのか迷ってしまうかもしれません。
資料をよく見て、ヒントを探しながらチャレンジしてみてください。
著・画 なぎかわみん
フリーのイラストレーター。主に広告系イラストとソーシャルゲームイラストを制作させていただいております。
Twitter:https://twitter.com/mominagi