脚は全身のバランスを保つ下半身のメインになるパーツです。特に太ももはセクシーさやたくましさを表現でき、コアなファンが多いパーツでもあります。単純なフォルムなので油断しがちですが、下半身を支える重要パーツなのでしっかり覚えましょう。
▼目次
イラスト制作に必要な太ももの構造
太もも(上腿)は一見シンプルに見えますが、筋肉の種類が多く複雑な構造をしています。
リアルな太ももを目指すのであればなるべく忠実に再現していく必要がありますが、それらしく見せるだけなら4つのパーツだけで十分です。
正面の大腿直筋、内側の縫工筋、外側の腸脛靭帯、裏側のハムストリングス、この4つの筋肉で囲うように描きましょう。
脚を描くコツ:太ももは箱に置き換えて考えよう
太もものデッサンに必要な4つのパーツを利用し、箱に置き換えて考えると立体感を捉えやすいです。
太ももの筋肉は長方形を意識して描くと立体感の把握がさらに楽になります。また、影を塗る際にもこの考え方は非常に重要で、塗りの際の参考にもなります。
太ももの描き方
脚に関してはまずはアタリを取ります。当然ですが、太もも、ふくらはぎだけでなく、全身のアタリを先に済ませておきましょう。デッサンの崩れが少なくなります。
次に手前の太ももの線を描きます。股間の中央から膝のアタリまで線を引きましょう。同じようにお尻のラインから膝のアタリまで線を引き、完成させます。反対側の太ももも同じように描き、完成です。
イラスト制作に必要なふくらはぎの構造
ふくらはぎ(下腿)も太ももと同様に、多くの筋肉で構成されており、複雑です。ここは脛骨と腓腹筋の2つのパーツで捉えましょう。
脛骨でふくらはぎの軸を作り、腓腹筋でシルエットを作るように描くとそれらしく見えます。正確には側面や正面から見ると別の筋肉が見えるのですが、デッサンするうえではあまり関係ないので軸となる脛骨と、シルエットを作る腓腹筋と考えましょう。
ふくらはぎの描き方
ふくらはぎの描き方は非常にシンプルです。まずアタリに沿って軸となる脛骨を描き、腓腹筋でシルエットを整えて完成です。
コツとしては、外側の腓腹筋は厚めに、内側は薄めに描くとそれらしいふくらはぎが描けます。
斜めのアングルで描く場合は、前側は薄く、後ろ側は厚めに描きましょう。ふくらはぎは、前側は脛骨が見える構造になっているので薄く描くようにしましょう。
まとめ
以上の点をまとめると、
- 太ももは大腿直筋、縫工筋、腸脛靭帯、ハムストリングスの4つのパーツで考えよう
- 太ももは箱に置き換えると立体感の把握が楽
- ふくらはぎは脛骨と腓腹筋の2つのパーツで描く
- ふくらはぎを斜めのアングルで描く場合は、前側は薄く、後ろ側は厚めに描く
以上のことに気をつけて描いてみてください。
なお、もう少し詳しい情報は私の著書『デジタルイラストの「身体」描き方事典身体パーツの一つひとつをきちんとデッサンするための秘訣39』の方を参考にしていただければと思います。
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著・画 松(A・TYPEcorp.)
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フリーランスのイラストレーター。
様々な絵柄を駆使し、カードゲーム「マジンボーン・データカードダス」「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」のイラストや、4コマ漫画「BIOHAZARD THE TOON」の執筆、小説の挿絵などを手がける。また、絵の描き方本『デジタルイラストの「身体」描き方事典身体パーツの一つひとつをきちんとデッサンするための秘訣39』を執筆し、活動の幅を広げている。