色の階調を使い分けて手短に描く! メカのシャープな塗り方講座

色の階調を使い分けて手短に描く! メカのシャープな塗り方講座

前回ではメカの線画まで作りました、となれば次はどう塗るかという話になるかと思います。

ロボやメカはパーツが多く、塗るのが大変そうに見えるかもしれませんが、塗り方を工夫することで、その負担を軽減できます。

 

今回は初心者向けに、特別なブラシなどを使わず、さらに手数を減らすことのできるシャープな着彩方法を紹介します。

 

メカの塗り方

 

▼目次

1.下塗り

2.全体の影

3.光の当たっているところにハイライトを入れる

4.影

5.色トレスを線画に適用してなじませる

6.発光部を光らせる

7.上から描き足し

 

 

 

1.下塗り

メカの塗り方下塗り

 

下地の色を塗っていきます。

 

全てのパーツを1つのレイヤーで塗っても構いませんが、後で使いそうな部分はレイヤーを分けて塗っておくと後の作業が楽になります。今回は青い部分を光らせたいので、青い部分だけ分けておきます。

 

2.全体の影

メカの塗り方、全体の影を入れる

 

その上にレイヤーを作成し、乗算で全体の影を入れます。使う色は、周囲の環境光を意識したものを推奨します。

 

3.光の当たっているところにハイライトを入れる

ハイライトを入れる

 

光源を設定してハイライトを入れましょう。不透明度の異なる発光レイヤーを2枚重ねて描いていきます。不透明度の低いレイヤーで一番薄い光、不透明度の高いレイヤーで中間の光、両方が重なる部分で最も強い光を表現します。

 

このやり方のメリットは、少ないレイヤー数と手数でより多くの階調を作れることです。レイヤーを3枚以上使って、さらに細かく描画していっても構いません。

 

4.影

影の入れ方

 

ハイライトと同様に、不透明度の異なる乗算レイヤーを2枚使って影をつけていきます。

 

5.色トレスを線画に適用してなじませる

色トレスで線画を馴染ませる

 

色トレスをします。線画レイヤーの上に新規レイヤーを作成し、線画レイヤーにクリッピングマスクをかけて、スポイトで下の色を取りながら塗ります。ある程度光源を意識し、際立たせたい部分を明るい色で塗っていきましょう。

 

6.発光部を光らせる

発光部を光らせる

 

下塗りの際に分けておいた青い部分のレイヤーをコピーし、レイヤーの1番上に移動させ、ぼかしをかけて、レイヤーの描画モードを発光に変更します。

 

7.上から描き足し

上から描き足す

 

さらに、線画の上にレイヤーを作って傷、汚れなどを描き足していき、完成です。

 

今回紹介した塗り方は、特別なブラシなどを使わずに塗っていくというものでしたが、テクスチャを加えたり、加工したりすることでさらにメカらしく仕上げられます。

 

メカの塗り方メイキング

メカの塗り方メイキング

 

著・画 オオタカハシ

Webサイト:https://borezet.jimdo.com

フリーランスのイラストレーター。漫画の色塗りなどもさせていただいてます。