ロボットやメカはその造形の細かさも魅力のひとつですよね。でも、いざ描いてみても上手くいかないってことありませんか。
線が多く複雑なものは、いきなり細部まで描くと、立体としてバランスのおかしなものになってしまいがちです。そのため、シンプルで簡単な立体から徐々に描き込んでいく手法が堅実です。
なので今回は初心者向けに、単純な立体から細部を描き込んでいく方法を紹介します。
▼目次
1.シンプルな立体から描く
これぐらいの簡単な立体を元にして描き込んでいきます。この時点でパースがおかしくないか、形が歪んで見えないかをチェックしましょう。
2.面取りする
簡単に面取りをします。この時点ではまだまだシンプルで構いません。
3.立体を削り・分割する
立体を削っていきます。凹ませたり、パーツの一部を切り取って浮かせてみたりして、形を作っていきましょう。どんなシルエットになるかということを意識しながら描いていくと、完成形を自分の理想に近づけられます。
4.溝を入れる
溝を描いていきます。こういった分割線を描くことでなんとなく完成形のイメージが掴めてきます。どういうものにするか、ぼんやりとでいいので考えながら描いてみましょう。
5.描き込み1:奥行きや深さを用いる
立体の情報量を増やすには、細部まで描き込むのはもちろん非常に有効ですが、奥行き、深さなどを用いて、中に何か入っているという感覚を持たせるのも大事です。様々な場所を凹ませたり描き足したりして、情報量を増やしていきます。
6.描き込み2:ディティールを描き加え、情報量を増やす
ビス穴を開けたりして徐々にディティールを描き加えていきます。必要であれば線の太さを変更して、立体の形を分かりやすくしていきます。描き込みすぎて線を見失わないようにしましょう。
7.描き込み3:線の情報量にメリハリをつける
細部を描き込んでさらに情報量を増やしていきます。その際、ごちゃごちゃとした複雑な場所とそうでない場所、つまり線の多い場所と少ない場所を作ってメリハリをつけると、全体の印象がぼやけずに引き締まります。
8.マーキングを加えて完成
マーキングを描き込むことでメカらしさを表現する場合があります。世界観に合わせたものを描き込むことで、見る人の想像力をかきたてる魅力的なロボットになるでしょう。
今回はシンプルな箱の立体から描いていきましたが、このやり方を応用して各種立体を組み合わせていけば、様々なロボットやメカを描きこんでいくことができます。
メカデザインメイキング
著・画 オオタカハシ
Webサイト:https://borezet.jimdo.com
フリーランスのイラストレーター。漫画の色塗りなどもさせていただいてます。