Twitterやpixivの普及によって、描いたイラストが多くの目に触れ得る環境にある今、誰もが自分のイラストを多くの人の目に止めたいと切望しているのではないでしょうか。
キャラクターをメインとするイラストにおいて、人物の顔は見る人の目を集める重要なポイントです。このとき、その人物がどのような表情を浮かべているかが、イラストの「ストーリー性」を見る人に感じさせることになります。表情の豊かさを描けるか否かが、見る人を惹きつける「映える作画」に強く結びついています。
今回は、技法書レーベル「いちあっぷブックス」から、『映え作画 ~プロ100人が教える魅力的なキャラ作り~』より、豊かな表情の付け方をご紹介していきます。
▼目次
体に動きをつけて表情を表現しよう
豊かな表情をつけるコツは、顔だけで表現するのではなく、目元や口、体にも動きをつけることです。
例えば上図のイラストを見てみましょう。
キリっとした目がキャラを立たせていますが、全体的に表情が少し硬くなっています。顔の表情だけでなく、体や仕草にも動きがなく、無表情な印象を与えてしまっています。
全体的に動きを意識したのが上図のイラストです。
より笑顔に見えるように、下まぶたの盛り上がりを強調しました。首を少しかしげ、肩を一直線にしないことで動きを出しています。
さらに、手元などに仕草を追加することで笑っている様子を強調できる上、キャラを立たせることもできます。
表情のバリエーションを増やそう
眉や目、口といった顔のパーツそれぞれの描き方に少しずつ変化を加えて、表情のバリエーションを増やしていきましょう。
感情とは喜怒哀楽だけでありません。幅広い表情を描くためには様々な感情を理解するのが重要です。映画やドラマで登場人物の顔の変化に注視したり、自分で鏡を見ながら顔の動きを研究したりするのも良いでしょう。
眉のバリエーション
まずは眉のバリエーションについて解説します。上図のイラストが通常の眉です。これに変化を加えて、パターン数を増やします。
眉間にシワを入れてみます。グッと力が入っていることが強調されて、表情に険しい要素がプラスできます。
左右で角度を変えてみます。眉に動きがつき、表情の変化を表現できます。
目のバリエーション
次は目のバリエーションです。上図のイラストが通常の目となります。
これにも変化をつけていきましょう。
目をつぶして下まぶたを盛り上げることで、眉や口といった他のパーツの動きを強調できます。
目を細めさせました。大きな表情でなくともエモい表情が表現できます。
口のバリエーション
口のバリエーションも増やしていきましょう。上図のイラストがベースとなります。
上図のイラストも笑みの表情は伝わりますが、歯や舌が描き足されて口角に黒だまりが描かれています。これにより、より力のこもった様子が強調されます。
同じ笑みの口ですが、くちびるを強調して描くことで色気のある表情になります。
パーツを組み合わせて表情を表現しよう
上で紹介した各パーツのパターンを組み合わせることで、上図のイラストのように複雑で多彩な表情を表現できます。
このように、顔のパーツそれぞれに手持ちのパターンを増やしていくことで、表情のバリエーションも増やすことができるのです。
最後に
豊かな表情を表現するには、顔だけでなく口元や体に動きや仕草をつけることも大切です。また、顔のパーツひとつひとつのパターンを変えることでも、様々な表情をつけることが可能です。
「豊かな表情の付け方」や「映えるイラストのテクニック」について更に知りたい方は、いちあっぷブックスから発売予定の『映え作画 ~プロ100人が教える魅力的なキャラ作り~』をご覧ください。
まとめ
- 目元や口、体に動きをつけることで表情が豊かになる。
- 顔のパーツのパターンを増やすことで表情のバリエーションが増やせる。
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