メカをメカらしく塗るには? メカの塗り方講座

メカをメカらしく塗るには? メカの塗り方講座

koutetu yarouです。これまで「メカ」をテーマに講座を紹介してきました。第三回目となる今回は「メカをメカらしく塗る方法」についてお話していきます。

 

では早速本題に入りましょう。材質やカラーリングについて重視したキャラクターコンセプトアートを作っていくことにします。

 

▽目次

まずキャラクターを考えていく

塗り分けでメリハリを生もう!

メカといっても材質は様々!塗り分けて説得力を生もう!

 

まずキャラクターを考えていく

全2回分の講座を生かし、今回も「ギャップ」を重視した考え方でキャラクターを構成していきます。

 

ラフ画像

今回のテーマは「赤鬼」。金砕棒を持ち、いかにも殴り合いが得意そうなデザインでいきます。イカついレッグガード・アームパーツ・金砕棒と、しなやかで余裕のある女性を組み合わせて印象に残るキャラクターデザインを意識します。

線画

ラフが出来たら、そのまま線画を描きます。

塗り分けでメリハリを生もう!

グレースケール

ここからが今回の本題です。塗りの作業へ入っていきます。まずグレースケールで描いていきます。ここが塗りの叩き台になります。大まかに、それぞれの材質を頭の中で組み立てていきましょう。

 

今回だと下記のようなイメージです。

  • 上体にアクセントが欲しいので、ピアスをシルバー素材にする
  • 腕部/脚部はマットに。手や関節部分は金属を意識
  • テラッとしたジャケットにボディスーツはゴム素材のようにして多様性を生み出す

 
カラーリング

意識したポイントをまとめた注釈をつけています。こういうことを考えるのは、楽しいので説得力もでます!是非是非やってみましょう!まとめたポイントを意識しながらカラーリングを決めていきましょう!

 

配色も「もし現実にあったらどうなるだろう」など考えながら作業すると、それっぽくなるかもしれません!

 

■意識したポイント

  • インダストリアル感を出すために、腕に警告色を盛り込む
  • 生身の部分は他の部分にくらべて、中間色を意識
  • 左大腿ガードパーツにエンブレムを盛り込み、下半身にも目を惹くポイントを作る

メカといっても材質は様々!塗り分けて説得力を生もう!

完成図

ここまでは大まかな材質・カラーリングの方向性を決めました。

さらに仕上げを行って、それらをブラッシュアップしていきます。上図が仕上げ後になります。

 
バストアップ

各部位をフォーカスしてみていきましょう。

 

キャラクターのバストアップはもっとも見られるポイントです。塗り分けによってアクセントを配置して効果的に演出しましょう!

 

■バストアップで意識したポイント

  • 金属製の小物をつかってキャラクター性を演出
  • 胸にコードナンバーなど入れるとそれっぽさが増します

全体解説

それぞれのポイントをブラッシュアップすることにより、リアリティを演出し、キャラクターに物語が生み出せます!

 

■全体で意識したポイント

  • バストアップ部分にメリハリが欲しいので、シルバーピアスをつけて見た目の華やかさとキャラクター性を演出
  • マットな塗りが多くなったので、金砕棒を金属重視の塗りへ
  • 各所にデカールを追加して、ディテールを盛る

終わりに

今回はメカや金属の材質を塗り分けることにより生み出せる説得力・演出効果を解説させて頂きました。こういった小さな部分へのこだわりは、メカだけでなく様々なテーマに応用可能です。小さなポイントですが、効果は絶大ですので、是非活用してみてください!

著・画 koutetu yarou

フリーランスコンセプトアーティスト・イラストレーターとして活動中。