スキルが無くても問題なし?!ゼロから始めるイラストレーター入門!
2018.12.07
コラムでは執筆者のイラストにまつわる経験に基づいた個人的な論説をお届けします。
「ゼロから始めるイラストレーター入門」第二回。
前回は、イラストレーターになる方法と、活動するうえで必要最低限やるべきことをお伝えしました。それを踏まえて今回は「イラストレーターとして活動し続けるために、まずは何をすべきか」という活動の土台作りについてお話したいと思います。
前回記事を読んでおくともっとすんなりご理解いただけると思うので、興味があれば是非ご一読ください!
<目次>
土台を作る ①自分でお金を稼ぐ
土台を作る ②支援してもらう
土台を作る ③時間と体調管理
前回、イラストレーターを辞めてしまう理由は「お金」「時間」「モチベーション」の3つだと説明しました。ではまず1つ目の不安、「経済的な不安」を抱えることなく活動するためにはどうしたらいいのでしょうか。
考えられる手段の1つ目は「何らかの仕事をして収入を得る」方法です。つまりアルバイトをしながらイラストレーターとして活動する、会社に就職し副業としてイラストを描く、などです。
これでとりあえずお金に困ることはなくなります。しかし、日中に仕事をして、帰ってきて食事をし、絵を描くとなるとどうしても時間が足りません。
デザイン事務所やアニメスタジオ、ゲーム会社に勤めれば、絵の勉強につながる貴重な経験ができますが、絵を制作する時間を捻出するのは厳しそうです。なんとかして絵に割く時間を少しでも多く取れるよう、自己管理を徹底しましょう。
経済的な土台を作る2つ目の手段が「経済的に支援してもらう」方法です。これは配偶者などの協力の上、主夫・主婦をしながらイラストレーターとして活動する方法です。駆け出しのうちは仕事も少なく、応援してもらえないかもしれません。
とにかく行動して成果を出し、相手を納得させることが必要です。イベントへの参加、コンテストへの応募、実際に仕事をしている姿など、積極的な様子を見せて信頼を勝ち取りましょう。口約束や単純な説得では全ての不安を拭い去ることはできないので、ここでも自己管理の徹底が重要になります。
まずは規則正しい生活を心がけて「本気だ」という姿勢をアピールしましょう。そうしてチャンスを掴むのです。
限られた時間を有効に使うために、少しでも暇があれば絵の勉強や練習に充てることも重要です。その気になれば通勤や通学の電車内でスケッチの練習をしたり、バイトの休み時間に本を読んだりすることも可能です。
先程もお伝えしましたが本業と副業の二足のわらじで活動する場合、イラストに費やせる時間は極端に少なくなります。使える時間は極力使っていきましょう。とは言え、無理を重ねて体調を崩さないことが第一です。
例えば睡眠時間を削って48時間(2日)で絵を描いたものの、無理がたたって病気になって168時間(7日)寝込んでしまうと、結果的に大きな損失になります。良いパソコンやペンタブを買って絵を描く環境を整えるのと同じように、自分自身の体調やメンタルの環境もしっかり整えましょう。
言い替えれば自分自身も絵を描く道具の一つです。しかもペンタブのように壊れても取り換えることができません。10年以上第一線で活動するためには体調管理は不可欠です。
以上、今回はイラストレーターの活動の土台になるお金と時間の話をしました。次回は最後の一つ、モチベーションの話をしたいと思います。
なお、人物やキャラクターの描き方については私の著書『デジタルイラストの「身体」描き方事典身体 -パーツの一つひとつをきちんとデッサンするための秘訣39-』の方を参考にしていただければと思います。
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目下”SCPの人”と化しているフリーランスのイラストレーター。
様々な絵柄を駆使し、カードゲーム「マジンボーン・データカードダス」「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」のイラストや、4コマ漫画「BIOHAZARD THE TOON」の執筆、小説の挿絵などを手がける。また、絵の描き方本『デジタルイラストの「身体」描き方事典身体パーツの一つひとつをきちんとデッサンするための秘訣39』を執筆し、活動の幅を広げている。