棒立ちキャラ絵を卒業! 躍動感を生むポーズ 「コントラポスト」とは?
2016.11.02
あなたの描くキャラクター、イキイキしていますか?
イマイチ自信がない方は、コントラポストを意識してみましょう。
コントラポストとは、体重の大半を片足にかけて立っている人物を描いた、視覚芸術を表す用語です。人物が美しく見えるポーズと言われています。使いこなせると、キャラクターをイキイキと見せることができるオススメテクニックです。
前編記事「躍動感を生むポーズ 「コントラポスト」とは?」ではコントラポストの基礎、基本的なポーズの描き方について説明しました。
本記事、後編では発展したポーズの描き方について説明します。
今回は練習の際の目安になるように、下書きの線を残してあります。
かなり大雑把な線ではありますが、形をどのように作っていくかを決める重要なものです。まずは最初から綺麗に描こうと思わず、大きく手を動かして練習してみましょう。
膝立ちの場合、膝から下の脚に重心がかかってくることがわかります。
肩と腰の傾きを大きくすると、ひねりが加わりセクシーな印象になります。背中のそりにも気をつけてあげるとより良いでしょう。
お尻が地面に対してどのように接地しているか、骨盤の傾きはどうなっているかを見定めましょう。重心を支える腕がどちら側かもよく考えると良いです。
肩と腰の傾きが大きければ大きいほど、それを支えるための腕の緊張はより強くなり、肩が上がります。
体に対して地面につく接地面はどうなっているかを意識しましょう。お腹を下にしたうつ伏せの場合でも、腕で上体を支え、腰にひねりを加えた場合、お腹全体が地に着くわけではなく一部に体重がかかります。
支える腕はどちらか、その際に腰はどのようにひねった方が良いのか、肩と腰の傾きに注目してください。
リラックスした状態のポーズではありますが、完全に脱力しているわけではなく、体重を支えている腕の緊張を忘れないようにしましょう。
前回の記事でお話した肩と腰の動きは動的な印象を与えるのに重要なポイントになってきます。
走るにしても、歩くにしても胴がまっすぐな状態で動くとぎこちない印象になるので注意しましょう。踏み出す脚側の骨盤を上げ、それに相反して腕が手前に出る方の肩を上げれば、躍動感のある動きになります。それに合わせ胴体の捻りを加えると良いでしょう。
正面からはもちろん、横からの角度で描くときも肩と腰の動き、胴体の捻りを意識すればより動きのバリエーションがでます。
勢いよく走り出すようなポーズも、胴のひねり、肩と腰の傾きを加えるとより躍動感のある印象になるので覚えておきましょう。
ジャンプもダイナミックな印象にするに肩、腰の傾きが重要です。
ただまっすぐ上へ飛ぶよりも、躍動感があるポーズになります。そり、ひねりを加えるときも肩と腰の傾きに注目してください。横へと飛び上がるようなポーズのときは、着地する方向に体が向くようにすると自然に見えますよ。
より複雑で躍動感を加えたいときは重心を意識し、肩と腰の動きをつけてみましょう。座る、寝る、飛ぶ。どんな状況のポーズであっても胴の動きひとつで躍動感ある動きに導くことができます。その際、肩と腰の動きに注意します。
練習方法は、以前の講座で紹介したような簡単なアタリで描いてみるのをオススメします。数をたくさんこなすことによって、体全体の動きがよりみやすくなると思います。紙と鉛筆さえあればできる簡単な練習ですので、気が向いたときだけでなく少しずつ描いて見てくださいね。
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イラストレーター。
現在は主に書籍での執筆、挿絵を担当。専門学校講師としても活動中。
主な著作物
執筆
メイキング製作
(すべて玄光社刊)