漫画・ゲーム・ラノベの仕事で知ったイラストレーターの世界 – イラストレーター:アルデヒド
2016.07.27
今回はイラストレーターのアルデヒドさんに、自身の過去絵を振り返り、可愛い女の子キャラをより可愛くしてもらおうという企画です。時を経て振り返ってみると、あのときは上手に描けていなかったなと実感しますよね。
修正箇所の中には上達するためにチェックしたいポイントが満載です!ぜひご覧あれ!
今回は、こちらのイラストの元のデザインを踏襲しつつ赤入れをしていきます。
はじめに、下半身のスカートが平面的なので強めのフレアで立体感を出します。スカートの形は慣れていないと平面的になりがちなので、立体感を出すように意識しましょう。胸元からスカートに垂れるリボンもふわっとさせて、スカートの邪魔にならないようにしました。
次にトップスとスカートを分けることで見えづらかった腰のラインをはっきりさせます。さらにウエストを細くすることで女性らしさを強調します。
女性キャラを描くときは、身体のラインはハッキリと、洋服はやわらかく表現するとより魅力的に見える
不自然に右肩が上がりすぎなので下げます。同時に右腕の長さも調整します。
こういったミスは、デッサン力が増すに連れできるようになったりしますが、描いたあとに時間をあけて確認すると気づきやすいのでセルフチェックすることをオススメします。
時間をあけてから、自身の絵を確認すると不自然な箇所を見つけやすい
肩付近のシースルー状のフリフリですが、シルエットが中途半端なので肩を全部覆って分かりやすくします。
また、このふんわりしたデザインの強みを活かすために、布をはためかせて可愛らしさと動きを演出します。さらに、無地は野暮ったい印象になりがちなので模様を追加しました。
デザイン要素は中途半端にせず、分かりやすい演出にする
髪と肌が同系色なので、首周りの立体感が薄れてしまいます。その為、首後ろにある髪に強めの影を入れてはっきりさせます。そうすることで奥行きが感じられるようになりました。
奥行き感を付けるために、同系色のものには影を強めに入れよう
足だけ他と比べてデフォルメが強いのでバランスを取るために、膝のラインを引くなど少しリアル寄りに修正しました。
デフォルメ感を均一にするとデザインのバランスが取れる
その他細かい修正します。
以上で修正は終わりです。さらに可愛くなりましたか?
今回のチェックポイントが、今後のイラスト制作のヒントになれば幸いです。がんばってぞい!
▽修正ポイントまとめ
イラストレーター。『うーちゃんの小箱』(角川スニーカー文庫)、『異世界料理バトル』(Mノベルス)の表紙及び挿絵担当。ゲームでは『政剣マニフェスティア』(テクノード)「ユーリア・アベ」のキャラクターデザイン、『戦国武将姫-MURAMASA-』(Silicon Studio Games)「西笑承兌」のキャラクターデザイン、『なまラブ』(oct works)の原画担当。漫画では『いろはステーション』(まんがタイムきららキャラット8月号、9月号/芳文社)、『STEINS;GATE 0 電撃コミックアンソロジー』(電撃コミックスEX)など幅広いジャンルで活躍している。
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