基本となる【2種類の光】を覚えよう
立体感の表現をする際に、必ず押さえておかなくてはならない光の種類は、以下のふたつです。
- 直接光:光源から直接届く光。
- 反射光:地面などから、物体にむかって照り返される光。
光が反射する=光が分散するため直接光に比べて、反射光は弱く暗めになります。これにより明るさは一般的に「直接光>反射光」となります。
画面左を光源とした時の円柱を例に、考えてみましょう。
反射光なし
グラ―デーションを用い、影となる部分を作っていますが平面的な印象です。
直接光=反射光
円柱の右端に、反射光を入れました。直接光と反射光を同じ程度明るくしている為、違和感があります。
直接光>反射光
直接光と比べ、反射光を暗めにしました。バランスが良くなり、立体感が表現できましたね。
直接光と反射光をキャラクターに応用する
では、このふたつの光をキャラクターの塗りで実践してみましょう。顔を球、身体を直方体としてイラストをシンプルな形に置き換えてみます。
上図のようにキャラクターのフォルムを簡略化することで光源に基づいたざっくりとした明暗と、大きな立体感を掴むことができます。この「全体感を捉える」点は塗りの基本となりますが意外と見落とされがちなポイントのひとつです。
2種類の光が、イラストにどのように取り入れられているのかを顔、身体をズームにして見てみましょう。
画面左からの光源に対し、「左:直接光、右:反射光」が表現されていることがわかりますね。
このように2つの光を意識して全体のイメージを考えることで骨格などのパーツや装飾品などの複雑な造形も、ぐっとわかりやすくなります。光を使い分けて、立体感があるイラストを目指しましょう。